さぁ。見とけ。

お前らがやってきた事が

最終的にこうなるんだ。

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死へ6

 

8:25

「おはよう。さっ、着席して。」

 

担任がやってきた。

とうとうHRのはじまりだ。

人生最初で最後の大イベントのはじまりだ。

 

人の命なんてものは

すぐに消え去ってしまう。

そう、あの花のように...

咲く前に枯れてしまうんだ。

そして闇へと朽ちてゆく...

自分は不要物。

ゴミにも満たない。

 

「ぇーっと。今日の連絡は?なしだね?

  誰か連絡ある?」

 

「先生。」

 

自殺構図通り、挙手した。

 

「何?空。」

 

「先生は...皆は...私が死んだら悲しむと思いますか?」

 

順調に進んでゆく。

周りはかなり戸惑っている。

 

「あったりまえじゃない。何言ってるの。

  そんな事言うのはよしなさい。」

 

「それじゃぁ。試してみようか。

  ホントに悲しむかどうか...」

 

制服のポケットに入れてあった

ナイフを取り出した。

いつもこのナイフを入れて

登校してきた。

ナイフがないと、切れない。

不安でしょうがなかった。

 

「は?お前、マジやんの?」

「度胸もないくせに。」

「やれ!やれ!」

 

色々な声が飛び交う。

 

しかし、隣の遥は黙ってボーっとしている。

 

「ね?やめて?どうしたの?話聞くから。」

 

どうせ、止めるのは

学校の名誉とか、自分の地位を守るために決まってる。

 

担任は全く役立たず。

意味がない。

しかも、半分腰を抜かしてやがる。

 

両手で持ったナイフを

腹の方へ向けた。

そして...

                       

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