もう無理だよ。

皆信じられない。

信じたくない。

遥と逢いたくない。

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死へ3

その日はちょうど

ピアノのレッスンだった。

コンクールも近いので

親も居た。

そして 講師も気合が入っていた。

 

自分には、ピアノしかできない。

それも、親が習わせただけ。

だから、期待にこたえるように

精一杯練習した。

 

「何で、ここできないの!!!

  もっと、感情こめなさいっ!ここは何?

  喜ぶところでしょ?ちゃんと気持ち考えてる?」

 

どうせ、自分には

喜びも何もないんだ。

そう思った。

 

怒られてばかりなんだ。

どうせ、自分はダメなんだ。

ダメ人間なんだ。

 

「だから、解ってる?まじめにやってる?

  ここはこうでしょ!あなたの弾き方はこうっ!!

  ほんとにダメなんだから。だから貴方はダメなのよ!!」

 

「すいません。この子ったら。。。

  マジメに練習やらないんですよ。

  ほら、ちゃんとやりなさいっ!!」

 

は?マジメにやってないって。。。

毎日学校帰りに3時間練習して

それから、また練習させて。。。

ふざけるなっ!

 

自分の存在を否定されたような言葉だった。

 

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