2001年4月9日

その日は曇っていて、雨が降りそうな日だった。

だが、何故か、暑い日だった。

曇っていて暑さはさほど感じなかった。

そう、この日は入学式であり

永遠に忘れられない日......

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家族1

「めんどくさい」

「消えたい」

それが空の口癖だった。

生きていても意味が無い。

その想いは小学生の時から、常に抱いていた。

 

「めんどくせぇ。。。

 かったりぃ... 今日からクソつまんねぇ中学だよ。

 こんな腐っている世の中だから... しょうがないか。。。」

 

この日はいつもより、早く起き

真っ白な天井を眺めていた。

 

「この世も...闇か。。。」

 

空の心はこの天井が、

真っ黒く漆黒の闇に思えるほど

闇に蝕まれていた。

 

「おはよう」

いい加減になり、起きて

1Fへ降りた。

何となく、挨拶ぐらいしてみるが

誰も見向きもしない。

そんな日常には慣れていた。

 

母にわからないように

目の前にあった新聞を見た。

 

「くだらない。またくだらない事で争いばかりだ。。。」

 

腕をまくった手には

傷が見える。

そう、この傷は

手首を切ったから。

遊び半分であったかもしれない。

しかし、生きるための行為だった。

 

「ほら、何してるの。こんな傷つけて。。。教頭なんだからね。アンタそんなんでいいの?

  もういい。さっさと、朝食食べなさい。」

 

母親は手首の傷を見ては

いつもそう言う。

自殺願望を抱いていたのは

小学校からだから...

さすがに、ネチネチ言うのも飽きたようだ。

 

こんな性格だから。。。

「人が信じられない。」

いや

「人を信じない」かもしれない。

むしろ、そういう性格を作っていたかもしれない。

どうせ

そういう自分なんだから。。。

     

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